サラダ油とキャノーラ油の違いは?体に良い油は何?様々な油も合わせて解説!

料理

皆さんの中に、料理を作る方はどれくらいおられるでしょうか?

この記事を読んでいただいている方は料理を作られる方だと思います。
そして、料理を作られる方は当然何かを焼く前に油を使っていると思いますが、油の種類はたくさんあり、どの油が体に良いか・どのような特徴があるか、分かりづらいですよね。

そもそもよく使われるサラダ油やキャノーラ油の違いさえもわからないなんて。。

でも安心してください。この記事では、まず油の分類を説明したうえで、特に植物性の油について徹底的に解説していきます。
この記事を読むと、油の種類ごとに成分の違いを理解できるようになり、どの油が体に良いか分かるようになります!

油の種類

皆さんが料理で使う食用加工油脂と言われるものには、動物性の動物油系原料油脂と植物性の植物油系原料油脂に分かれます

動物油系原料油脂:牛脂や豚脂、魚油等
植物油系原料油脂:大豆油、なたね油、パーム油、オリーブ油等

そして、植物油系原料油脂は
①種子が原料の油:大豆油、なたね油等
②果肉が原料の油:パーム油、オリーブ油等
③植物の副産物としての油:米油、とうもろこし油等

の3つに分かれます。

では、もう少し細かく見ていきましょう!

サラダ油

まず、サラダ油ですが、そもそも「サラダ油」という名前の油はありません!
サラダ油は、精製油より精製度が高く低温下でも濁ったり固化することのない油のことを言い、JAS規格の定めを満たした油のことを言います。一般的な商品ではなく、植物油を総称して「サラダ油」と言っています。

実は、日清オイリオが「日清サラダ油」という名前で生野菜用ドレッシングとして販売したのが最初で、それ以来「サラダ油」という名前が一般的になりました。

殆どの原料由来の油はサラダ油に該当しますが、オリーブオイルやパーム油はサラダ油に該当しません。

各種油の説明

では、それぞれの油について詳しく見ていきましょう。

大豆油

まず、大豆油ですが、原料は大豆の種子です。

作り方ですが、油分が多い原料は圧搾して油を搾り出した上で、ヘキサンという溶剤で残った油を抽出しますが、大豆は油分が少ないため、圧搾せず、始めから溶剤で油分を抽出します。

次に、気になる大豆油の脂肪酸の組成構成ですが、オメガ6であるリノール酸が最も多くなっています。

パルミチン酸
(飽和脂肪酸)
オレイン酸
(オメガ9)
リノール酸
オメガ6
リノレン酸
オメガ3
約10%約20%約50%約10%

オメガ6はオメガ3と共に、必須脂肪酸と呼ばれており、細胞膜の材料となります。そして、人体の中では作り出すことはできません。
また、オメガ6は悪玉コレステロールを減少させることが分かっています。

しかし、オメガ6を取り過ぎると、悪玉だけでなく、善玉コレステロールも減少するため、取りすぎには注意しなければいけません。

ただ、日常で大豆油を使っている、という方は少ないと思います。
それもそのはずで、100%大豆油として使られるよりかは、他の油と調合されたり、マーガリンに加工されたりすることが多いのです!

なたね油

次になたね油です。

なたね油の原料は、アブラナの種子です。

アブラナは大豆油と違い、油分が多いので、圧搾して油を搾り出しています。

気になるなたね油の脂肪酸の組成構成ですが、オメガ9であるオレイン酸が最も多くなっています。

パルミチン酸
(飽和脂肪酸)
オレイン酸
(オメガ9)
リノール酸
オメガ6
リノレン酸
オメガ3
約5%約60%約20%約10%

オメガ9であるオレイン酸は悪玉コレステロールを抑制する効果があります。

また、オレイン酸は酸化しにくい性質を持っています。

ただ、接種のし過ぎには注意であり、肥満のリスクが高まります。

そして、キャノーラ油はなたね油の一つです。
通常の菜種油とキャノーラ油の違いは、原料です。
菜種油はセイヨウアブラナから抽出しますが、キャノーラ油はセイヨウアブラナを品種改良したキャノーラ種から抽出します

ひまわり油

次にひまわり油です。

ひまわり油は、原料はひまわりの種です。

ひまわり種も油分が多いので、圧搾して油を搾り出しています。

次に脂肪酸の組成構成ですが、なたね油と同じくオメガ9であるオレイン酸が最も多くなっています。

パルミチン酸
(飽和脂肪酸)
オレイン酸
(オメガ9)
リノール酸
オメガ6
リノレン酸
オメガ3
わずか約85%5%わずか

繰り返しですが、オメガ9であるオレイン酸は悪玉コレステロールを抑制する効果があります。

このあたりの成分の違いで、なたね油と使い分けしたいですね。

米油

次に米油です。

米油の原料は玄米を精米してできる米ぬかです。

米油の脂肪酸の組成構成ですが、約80%がオメガ6とオメガ9で構成されています。

パルミチン酸
(飽和脂肪酸)
オレイン酸
(オメガ9)
リノール酸
オメガ6
リノレン酸
オメガ3
約15%約40%約35%わずか

米油は、他の油に比べてアクロレインという物質の発生が少ないので、ニオイが部屋に充満することがなく、油酔いすることが少ないです。

コーン油

次にコーン油です。

コーン油の原料はトウモロコシの胚芽です。

コーン油の脂肪酸の組成構成ですが、約50%がオメガ6のリノール酸で構成されています。

パルミチン酸
(飽和脂肪酸)
オレイン酸
(オメガ9)
リノール酸
オメガ6
リノレン酸
オメガ3
約10%約30%約55%わずか

大豆油のところでも説明しましたが、オメガ6には悪玉コレステロールを減少させる効果があります。

コーン油のメリットはビタミンEが多いことです。

オリーブオイル

次にオリーブオイルです。

オリーブオイルの原料はオリーブの実です。

オリーブオイルの脂肪酸の組成構成ですが、なたね油やひまわり油と同じく、オメガ9のオレイン酸が多く、約75%がオレイン酸で構成されています。

パルミチン酸
(飽和脂肪酸)
オレイン酸
(オメガ9)
リノール酸
オメガ6
リノレン酸
オメガ3
約10%約75%約10%わずか

繰り返しですが、オメガ9であるオレイン酸は悪玉コレステロールを抑制する効果があります。

ごま油

最後にごま油です。

ごま油の種子の原料はごまの種子です。

ごま油の脂肪酸の脂肪酸の組成構成ですが、米油と同じく、約80%がオメガ6とオメガ9で構成されています。

ただし、オメガ6であるリノール酸が少し多めです。

パルミチン酸
(飽和脂肪酸)
オレイン酸
(オメガ9)
リノール酸
オメガ6
リノレン酸
オメガ3
約10%約40%約45%わずか

ゴマ油の中に含まれるセサミンという成分に抗酸化作用やアルコール代謝の促進、血清脂質濃度低下作用など様々な効果があります

まとめ

皆さん、いかがでしたでしょうか?

それぞれの油の特徴が分かったと思います。

大豆油なたね油ひまわり油米油コーン油オリーブオイルごま油
原料大豆の種子アブラナの種子ひまわりの種米ぬかとうもろこしの胚芽オリーブの実ゴマの種子
飽和脂肪酸10%5%わずか15%10%10%10%
オメガ920%60%85%40%30%75%40%
オメガ650%20%5%35%55%10%45%
オメガ310%10%わずかわずかわずかわずかわずか

また、
サラダ油はJAS規格を満たした植物油の総称
キャノーラ油はなたね油の総称

ということも分かりましたね!

まさかサラダ油が植物油の総称だっただなんて知らなかったですね!

今回出てきたオメガ3やオメガ6、オメガ9については、次回以降の記事で詳しく解説しようと思います!

ではまた!

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