震度とマグニチュードの違いとは?日本ではこれまでどれくらい大きい地震があったの? 徹底解説

地理

今回は「震度」と「マグニチュード」の違いを解説します。
皆さんはニュースを見ている時に、
「震度とマグニチュードの違いって何?」
と思ったり、
「マグニチュードが1.0変わるとどれくらい変わるの?」
と疑問に思ったりしたことはあると思います。
この記事ではそれらの疑問について解説していきます。

そしてその前に。
2023年1月1日、まさかの正月に能登半島でM7.0(マグニチュード7.0)の大きな地震があり、多くの人が亡くなりました。
正月は晴れている日で事件など何もない日と思っていた私にとっては衝撃の出来事で、亡くなった方のご冥福をお祈りするとともに、一日も早い復興を願っています。

地震の大きさの表し方には、「震度」と「マグニチュード」の2つがある

地面の中で地震が起こった時、その波が地面に伝わったときに、私たちは揺れを感じます。
(※国土交通省四国地方整備局から画像参照)

因みに、地震波には表面波と実体波があり、実体波はP波(縦波)S波(横波)があります。
P波は波の進行方向と同じ方向(縦)に振動する波のことで、S波は波の進行方向と直交の方向(横)に振動する波です。


また、P波が約7㎞/秒S波が約4㎞/秒で、P波の方が早く伝わります。
P波の「P」は「Primary(最初の)」のPで、S波の「S」は「Secondary(2番目の)」のSです。これを知っていると覚えやすいですね!
また、P波は秒速7kmなので、とてつもなく伝わるのが早いことが分かりますね。


こうして揺れを感じる地震ですが、

「揺れの大きさ」を表すものとして「震度」を、
「地震そのものの大きさ」をさすものとして、「マグニチュード」

という言葉を使っています。

順に詳しく説明していきましょう!

「震度」はある場所がどれくらい揺れたかを表す

震度は、ある場所がどのくらい揺れたかを表します。
同じ地震であっても、震源からの距離や地盤の状況などで、揺れの大きさは変わってきます。
能登半島で発生した地震でも、震源地に近いところだと、震度7でしたが、遠く離れた大阪や東京では震度2や3でしたね。


日本では震度を0~7までの数字で決めています
そのうち、震度5、6は弱と強に分けているので、実質は10段階で決められていることになります。


では、具体的に、震度0~7はどのような揺れのことを指すのでしょうか。
(具体的には仙台管区気象台の記事を参照)

  • 震度0 :揺れを感じない
  • 震度1 :屋内で静かにしている人の中には、揺れをわずかに感じる人がいる
  • 震度2 :屋内で静かにしている人の大変が、揺れを感じる
  • 震度3 :屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる
  • 震度4 :ほとんどの人が驚く。吊り下げものが大きく揺れる。座りの悪い置物が倒れることがある。
  • 震度5弱:大半の人が恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。棚にある食器棚や本が落ちることがある。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。
  • 震度5強:物につかまらないとあることが難しい。棚にある食器棚や本で落ちるものが多くなる。固定していない家具が倒れることがある。補強されていないブロック塀が崩れることがある。
  • 震度6弱:立っていることが困難になる。固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。ドアが開かなくなることがある。壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある。
  • 震度6強:はわないと動くことができない。飛ばされることがある。固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる。耐震性の低い木造建物は、傾くものや、倒れるものが多くなる。
  • 震度7 :耐震性の低い木造建物は、傾くものや、倒れるものがさらに多くなる。耐震性の低い鉄筋コンクリートの建物は、倒れるものが多くなる。


と、こう見ると、震度5弱からはかなりの恐怖を感じることになり、震度7までいくと、死を覚悟するくらい揺れることになります。本当に怖いですね。
また、今回の能登半島沖地震は震度7のところもあったので、マグニチュード自体は三陸沖ほどは大きくなかったですが、震源地が陸に近かったため、家屋は凄い揺れたものと想像されます。


では、その震度は人の感覚で測っているのかというと、そうではなく、「計測震度計」という器械で測っているそうです。ただ、計測震度計で測るようになったのは平成8年(1996年)4月からで、昔は人(気象庁の職員)が体感や状況を見て決めていたそうです。

「マグニチュード」は地震そのものの大きさを表す

では、マグニチュードは何を表すかというと、地震の規模を表します。

震度は場所ごとにそれぞれ決まりますが、マグニチュードは一つの地震に対して一つの数字しかありません。震源から出てくるエネルギーの大きさによってマグニチュードの数字は決まるので、大きな地震ほど数字が大きくなります。(※仙台管区気象台を参照)

また、マグニチュードの大きさですが、
0.2大きくなれば、約2倍のエネルギーとなります。
つまり、
1.0大きくなれば、約32倍のエネルギー
2.0大きくなれば、約1,000倍のエネルギー

となります。


日本のこれまでの大きな地震

では、日本ではこれまでどれくらい大きい地震があったのでしょうか。見てみましょう。

地震  マグニチュード    最大震度  
平成15年(2003年)十勝沖地震8.06弱
平成19年(2007年)新潟県中越沖地震6.86弱
平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震7.26強
平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震    9.07
平成28年(2016年)熊本地震7.37

これら以外にもたくさんの地震が発生しているので、そう考えると、日本は本当に地震が多い国ですね。

ということで、今回は地震とマグニチュードの違いを解説してきましたが、
これらを読むだけで、地震の怖さが分かったと思います。

発生した時に備えを怠らず、日々無駄のない1日を送ろうと思いました!

ではまた!

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