皆さんはニュースで、
「警視庁が~~」「警察庁が~~」というのをよく聞くと思います。
また刑事ドラマや刑事アニメを例に出しても、
ドラマ『相棒』の杉下右京さんは警察庁長官官房付特命係警視庁預かり
アニメ『名探偵コナン』の黒田長官や目暮警部は警視庁、降谷零は警察庁
というように「警視庁」や「警察庁」という名前を聞きます。
では、「警視庁と警察庁ってどう違うの?」
今日はこの疑問に徹底的に答えていこうと思います。
その前に、写真にはビルが二つありますが、右のビルが警視庁が入っている警視庁本部ビルで、左のビルが警察庁が入っている中央合同庁舎第2号館です。
ビルも違うということは、組織的には違う組織なのでしょうか。
では、見ていきましょう!
警視庁とは
警視庁とは何か
まず警視庁とはどのような組織かについて説明していきます。
日本47都道府県では、知事の下に公安委員会が置かれ、その下に都道府県警察が設置され、この都道府県警察が各地の警察業務(交通取り締まりや犯罪捜査・被疑者逮捕など)を担っています。
この都道府県警察を大阪では「大阪警察本部」、北海道では「北海道警察本部」というように「~~警察本部」と名付けられていますが、東京では「東京警視庁」と名付けられています。
つまり、警視庁とは東京都内を管轄する警察組織ということですね!
警視庁の呼称の由来
ではなぜ、大阪や北海道では「~警察本部」と言われているのに、東京だけ「警視庁」と言うのでしょうか?
その答えを知るには、明治時代まで時代をさかのぼる必要があります。
- 1874年(明治7年)に、政府は、日本警察の父と呼ばれる川路利良を中心として、近代的な警察制度を作るべく、「国家警察」、「首都警察」、「地方警察」を設立。この「首都警察」が今の警視庁です。
- 現在と同じく、地方警察は知事の管理下に置かれましたが、川路利良の「首都である東京に内務省直属の警察を設けるべき」という強い思いから、警視庁は内務省の管轄とされました。
- 戦後、GHQにより内務省管轄の警視庁は解体されます。
- その後、新たに東京都の警察組織が立ち上げられましたが、警視庁の名前を残したいという意見が多く、それが残りました。
まさか、「警視庁」という名前の裏に歴史的に強い思いがあったとは知らなかったですね!
もう東京警察本部にしちゃっても良いのではないか?という意見はさておき笑
警察庁とは
では警察庁とはどのような組織なのでしょうか。
ズバリ、警察庁は、国家公安委員会の下にある、国の警察機関です。
仕事内容は、各地の警察のサポート、テロ対策のための業務や、警察制度に関すること等です。
複数の都道府県警察本部に係る事案についても警察庁が調整したりします。
つまり、警察庁とは、全国の警察本部・警視庁のオーガナイザー、そして、国家事案を担当する警察組織ということですね!
まとめ
皆さんいかがでしたでしょうか。
「警視庁」とは東京都内を管轄する警察組織
「警察庁」とは、全国の警察本部・警視庁のオーガナイザー、そして、国家事案を担当する組織
ということが分かりましたね!
組織体制 | 業務 | |
警視庁 | 東京都内を管轄する警察組織 | ・交通取り締まり ・犯罪捜査や被疑者逮捕 |
警察庁 | 国の警察組織 | ・各地の警察のサポート ・テロ対策 |
これでニュースやドラマ、アニメを見ていても、関係性をよく理解しながら見ることができますね!
こういった政治的な言葉の意味も今後は取り上げようと思います。
ではまた!
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